先生、2週間ストレス日記を続けてみました!

カピバラのカピオは、セージ先生に少し誇らしげにノートを差し出しました。
最初は半信半疑で始めた「ストレス日記」でしたが、続けるうちに色々なことが見えてきたのです。
今回は、カピオが感じた変化と、セージ先生のアドバイスをご紹介します。
これは、認知行動療法(CBT)のセルフモニタリング効果を理解するうえでも大切なポイントです。

1.「同じ場面」でストレスを感じやすいと分かった
2週間記録を振り返ってみると、カピオは自分の反応について、ある共通点に気づきました。
カピオの気づき
- 会議や話し合いの場 → 不安や緊張が強い
- 断りたいのに頼まれごとを引き受けた時 → イライラや落ち込みを感じる
- 夜寝る前 → 不安な考えが浮かびやすい
僕、意外と同じ場面で繰り返しストレスを感じていたんだなぁ


そう、それが“自分のストレスパターン”に気づくということだよ
認知行動療法(CBT)では、この「よくあるパターン」に気づくことが次のステップ(考え方を柔らかくする)につながります。
2.感情に「名前」をつけられるようになった
最初はストレスを感じた時に、「なんかモヤモヤする」としか書けなかったカピオですが、だんだん具体的に書けるようになりました。
感情の例
- 「不安 70%」
- 「怒り 40%」
- 「悲しみ 50%」
感情に名前をつけると、不思議と少し冷静になれるんです


それが“感情のラベリング”だね。気持ちを客観的に眺められるようになってきている証拠だよ
このように感情を数値化・言語化するだけでも、セルフケア効果があるといわれています。
3.「考え方のクセ」が見えてきた
ストレス日記をつけるうちに、カピオはある思考のパターンに気づきました。
思考パターン
- 「どうせ失敗するに違いない」
- 「みんなに嫌われるかもしれない」
- 「自分は役に立たない」
僕、つい“極端にネガティブ”に考えてしまうみたいです・・


それが“自動思考”だね。CBTでは、そのクセに気づくことが大事なんだ
自動思考の発見は、CBTの効果を引き出す第一歩です。
自動思考は次回以降、本格的に取り扱っていきますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう。
4.日記を続けるコツ
もちろん、2週間毎日うまく書けたわけではありません。
忘れてしまった日があったり、書きながら「意味あるのかな」と思ったこともあります。
でも、短い言葉だけの日も含めて、続けたこと自体が成果でした。

大事なのは完璧にやることじゃなく、続けることだよ。2週間も続けられたのは立派だね
5.まとめ ― 小さな気づきが大きな一歩に
カピオは、2週間ストレス日記をつけたことで…
- 自分のストレスパターンに気づけた
- 感情をラベリングできるようになった
- 考え方のクセ(自動思考)を見つけられた
という変化を実感しました。
次回からは、ストレス日記から得た気付きをもとに、変えやすいポイントがどこかを考えていきます。
ぜひ皆さんもご一緒に、取り組んでみませんか?