第9話 認知の歪みとは?特徴とやさしい手放し方

カピオのストレス・サーフィンについて

※本コラムではストーリー形式で、ストレスへの対処法として認知行動療法を学びます。

最初から読んでみたい方はコチラ

先生、“認知の歪み”って聞くと、なんだか怖い言葉に思えます。僕の考え方は間違ってるってことなんでしょうか?

カピオ
カピオ

カピバラのカピオは少し不安そうに尋ねました。

セージ先生はやさしく笑って答えます。

セージ先生
セージ先生

いいや、カピオ。実はみんな多少の“歪み”を持っているんだ。だから大丈夫なんだよ

1.認知の歪みとは?

自動思考の中でも、自分を苦しめる極端な考えを「認知の歪み」「認知の偏り」などと呼びことがあります。

「歪み」や「偏り」と聞くと「悪いものだから取り除かなきゃ」と思うかもしれませんが、実際は誰にでも自然とあるものです

しかし例えば――

  • 「失敗したら全部ダメになる」
  • 「あの人が返事をくれないのは、自分を嫌っているからだ」

こうした極端な考え方は、感情を揺さぶり、ストレスや不安を強めてしまうことがあります。

2.認知の歪みも“悪者”ではない

セージ先生
セージ先生

大事なのは“歪みを追い出すこと”じゃないんだ。考え方には必ず理由があるからね

たとえば青信号を渡るときに、自動的に「青なら渡れる」という考えが思い浮かぶ例を以前にも挙げました。

でも、もし社会のルールが変わって「赤で渡る」になったとしても、しばらくは赤で止まってしまうはずです。

これは「過去のルールに従った考え方」が残っている状態です。

認知の歪みも「昔は役立っていたけれど、今はあまり役立っていない考え方」と言えます。

3.手放し方のコツは“やんわりと”

「歪んでるから消さなきゃ!」と思うと、かえって苦しくなります。

代わりに、こう考えてみましょう。

  • 「今までありがとう。でも今はあまり役立ってないかも」
  • 「必要なときはまた使うかもしれないけど、今は少し置いておこう」

追い出すのではなく、お礼を言って手放すイメージです。

そうすることで、心が軽くなりやすくなります。

認知の歪みについては、いくつかパターンがあると言われています。

詳しくは以下の記事にも記載がありますので、ご興味があればご覧になってください。

歪んでるって聞いて焦ったけど…実はみんなそうなんだって分かってホッとしました!

カピオ
カピオ

次回はいよいよ、カピオが「自動思考」を整理していくために使う “コラム表”というワークシート を紹介します。

【次へ】第10話 コラム表の書き方をカピオと学ぼう >>

<< 【前へ】第8話 自動思考とは?特徴・例・気づき方をカピオと一緒に解説

キーワード検索

サイト内検索

-カピオのストレス・サーフィン
-,