はぁ…やっぱり僕ってダメだな

カピバラのカピオは、今日も村の会議で意見を言えずに落ち込んでいました。
周りのみんなはスラスラ話しているのに、自分は声が出ない。

そのあともずっと「きっと嫌われただろう」「役に立てないんだ」と考えが止まらなくなります。

そんなカピオに、セージ先生が声をかけました。

カピオ、まずは“自分の反応”に気づいてみよう。それがストレスを乗りこなすための最初のステップだよ
1.なぜ「自分の反応」に気づくことが大切なのか?
認知行動療法(CBT)では、ある出来事に対する、以下の4つの反応が密接に繋がっているという考え方がベースにありました。
4つの反応
- 認知(考えが浮かぶ)
- 感情(気持ちを感じる)
- 身体反応(からだが反応する)
- 行動(行動を起こす)
カピオの場合を整理すると…
「会議で意見を求められる」という出来事(きっかけ)に対し、以下のような反応が生じていたようです。
- 考え(認知):「どうせ僕なんて…」
- 感情:不安・恥ずかしさ
- 身体の反応:心臓がドキドキ、声が出ない
- 行動:下を向いて黙る

このように、自分の反応を切り分けて眺めることで「何が起きているのか」を理解しやすくなります。
2.ワーク:ストレス日記を書いてみよう
セージ先生は、カピオに1枚の紙を渡しました。
それは「ストレス日記」のフォーマットです。
ストレス日記の書き方(例)
- 出来事(どんな場面だった?)
- 考え(そのとき頭に浮かんだことは?)
- 感情(どんな気持ち? 0〜100%で強さも書く)
- 体の反応(体に出たサインは?)
- 行動(どうした?)
カピオも村の会議で起こったことを、日記に書いてみました。

こうやって書くと、頭の中が少し整理されるなぁ

カピオは不思議と心が軽くなりました。
3.ポイントは「ジャッジしない」こと
このワークの大事なコツは、自分の反応を良い悪いと判断せず、そのまま眺めること。

感情や考えは、波みたいなもの。良い波も悪い波もない。ただ“ある”ことに気づくだけでいいんだよ
なるほど…まずは気づくだけでいいんだ

4.まとめ ― 自分の反応に気づくことから始めよう
認知行動療法(CBT)の第一歩は、「自分の反応を記録し、眺めること」です。
このステップを続けることで、考え方や行動のクセに気づき、次の変化につながります。
カピオも今日から「ストレス日記」を始めることにしました。
あなたも小さな一歩として、まずは紙やスマホに「出来事・考え・感情」を書き出してみませんか?
本格的に日記などに残すところまでは難しい・・という方は、ちょっと意識して、日常の自分の反応を観察してみるだけでも気づきが得られるかもしれません。